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『日本の土』

日本の土: 地質学が明かす黒土と縄文文化

日本の土: 地質学が明かす黒土と縄文文化

 

日本の土、それも、北海道、東日本、九州でよく見られる「クロボク土」の生成について解説した本。

「クロボク土」とは聞きなれない土ですが、黒くぼくぼくした感触の土なので、農家でそう呼び習わされているそうです。
土壌的には肥沃な土地とはいえないものの、水はけがよいため、夏のスイカや秋の根菜類の栽培に適しているとか。

著者の専門は地質学だそうですが、専門的には「邪魔」なこの土を、目にするたびに気になり、いかにして日本列島で形成されたのか解明すべく、研究をはじめた、と。
従来は「火山灰」であるとされているものの、火山灰だと黒くはないので、疑問におもったそうです。

本書はいきなりクロボク土について述べられていません。
ローム層についての解説、土壌一般の形成、表土について、日本列島の形成、もろもろを丁寧に解説したのち、本丸であるクロボク土に斬り込みます。

なので、「クロボク土、っていったい何?」までたどりつくのが長く、ラスト2章分でようやく解明。

クロボク土とは、縄文人が野焼き、山焼きをおこなった結果表土になったもの、だそうです。
黒く見えるのは微粒炭で活性炭なのでした。
人の手によってできたのがクロボク土なのですね。